黒鯛戦線 チヌの人 

海の釣りに魅了された人間がより多くの人に釣りの楽しさを伝えるブログです。

ジンタンとオキアミ沈下速度の関係

どうも、もんでございます。

寒すぎて電車結びができない季節ですね。メバルをパタパタッと釣ってはやく乗っ込みチヌを本格的に狙いたいところです。乗っ込みシーズンは食いがよく、当たりが出やすいと思いますが、渋い日で気づかないうちにサシエがイリュージョン・・・そんな日はもしかしたらガン玉、ジンタンの打ち方でアタリを取りやすくなる可能性があります。

 

ガン玉の重量は?

さくっとガン玉重量早見表を紹介。保存、印刷して利用してくださいませ。

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オキアミ一匹当たりの重量が1~2g程度なので、ハリの重量を含めて4Bを上回る重さがあるんですね!でもなぜ「サシエ先行」などと小うるさく言われるのでしょうか?普通に考えたら4B以上の重さがハリスの先についてるんだから放っといてもほとんどの仕掛けで勝手にサシエ先行になりそうですよね?

結論からいうとなりません。

答えはいたってシンプルです。物質にはそれぞれ比重があります。そしてオキアミよりガン玉のような鉛の方が当然比重が重いんです。また、オキアミは胸脚など水の抵抗を受ける部位が多く、滑らかな球体のガン玉より沈みにくいわけです。

生オキアミの沈下速度は?

よりリアルに海中をイメージするためにオキアミの沈下速度を知る必要がありますね。勿論興味のある人は数多くいるので実験されている方もおられます。そして出てきた回答が、

生オキアミは秒間3~5cmの沈下速度

ボイルは秒間1cm程度※水分量による

という結果がでました。まだ速いのか遅いのかイメージし辛いですね。ではこの速度から単純計算すると秒速5cmの生オキアミのマキエが8mの底まで沈下するのに、

潮流無しで2分半~2分40秒かかる

ボイルは13分かかる

計算になります。生オキアミは1分間に3m沈むんですね。そう考えるとどうでしょう。配合餌なしでも3分ほどで竿2本分沈みます。結構速い気がしませんか?また逆にボイルは配合餌が無ければ上物専用と捉えてもよさそうなノンビリ具合ですね。配合餌禁止の釣り場ではボイルのみのマキエが義務付けられる事が多いです。磯のグレは上ものなので沈下速度が遅くても問題にはならないでしょう。ただしチヌ釣りでボイルのみは中々骨が折れます。

話を生オキアミに戻しますが、生オキアミだと配合餌を混ぜたら30秒かからず底に到達してポイントを作れそうですよね。どんな速度で沈むのか、マルキューさんの水中動画を載せておきます。

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ナンバー湾チヌはやはり速いですね。ただこうしてみると濁りが弱い感じでしょうか?ナンバー湾チヌ自体が、「底まで一気に落としてマキエを溜める」といったコンセプトなので、この沈み方はイメージ図通りといえばイメージ図通りですね。さすがマルキューさんです。

加工オキアミの意外な特徴

加工オキアミに一般的に期待される効果はアミノ酸をプラスされていて、マキエに同調した後でもツケエを狙って食うように集魚力が高い物であったり、ハード加工を施し、生と比べてエサもちを良くしたりといったことが挙げられます。

ただもう一つ、あまり意識されていないですが、確実に生オキアミと違う点があります。加工オキアミも種類によりますが、沈下速度が速いものがあります。次にそれがよくわかる動画を載せておきます。

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底を重点的に狙うと決めたらこういった加工オキアミを選択肢に入れる事もアリになります。

 ツケエ先行とガン玉の関係

オキアミの沈下速度も把握し次にツケエを狙ったタナに先行させる必要がありますね。もちろん魚の活性が高い時は多少ウキが先行してもひったくるように喰う時はアタリが明確に出ますが、活性が並み~渋い時に「居食い」されるとウキにアタリが出るまでタイムラグがあります。その前にツケエを取られて素バリで釣っているなんて事もあります。上潮が滑っている時によく起こるパターンですが、この時にハリスにジンタンを打つ事がセオリーではあります。ウキが流される前にしっかり仕掛けを伸ばし、ツケエを先行させるテクニックです。でも、このジンタン打ちにも注意点が。早く仕掛けを張りたくて重めのジンタンを打つ事で、ジンタンが仕掛けの最下部として落ちていき、ハリスがVの時になる場合があります。軽いジンタンに沈下速度が負けるのは何故か?答えはハリスが受ける「水の抵抗」にあります。

ガン玉のG4、G6、G8の三種類で沈下実験をした結果。軽くても2B程の重さのあるオキアミがツケエ先行になるには、G6が限界だったとの結果が出ています。それ以上の重さのジンタンではツケエより先に沈み、ハリスが弛んでアタリが出にくい仕掛けの入り方になっていたそうです。

実験されたホームページのリンクはコチラ

ガン玉の実験 週刊つり太郎

仕掛けを張る為の小技もある

潮の流れが素直で、仕掛けが入れやすいなら無理にジンタンを打たない方がより自然な沈下を演出で来て魚の喰い込みがよくなるのは周知の事実ですね。ただ、ジンタンを打つか打つまいか、微妙な時は釣り師のライン操作で賄うことも可能です。

操作自体は単純明快で、沈下中にラインを出すのを止める。たったこれだけで、釣り師の意思で海中の仕掛けを伸ばしてやる事が出来ます。更に細かなライン操作に慣れてくると、流したいウキのラインを変えないように、ゆっくりゆっくり、仕掛けを引き上げる事で仕掛けを伸ばす事が出来ます。この時急に大きくラインを操作するのは厳禁です。あくまで細かく、本当にゆっくりウキの頭からラインを抜くように引きあげましょう。このテクニックを身につけると、強風時でもライン操作によりウキの流れる筋をある程度コントロールできるようになります。それはまた別の機会に。下に絵心満載のイメージ図を載せておきます。(笑)

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引き上げる事で多少は沈下したツケエが浮きますが再度仕掛けを入れる→引いて伸ばす→入れるを繰り返す事でアタリが取り易い仕掛け状態のままツケエを届ける事が出来ます。アタリが出ないのにエサが取られるな・・・という事が続いたら是非試してみてください。


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