ラインの特性 耐えられる重さ 号数と強度の勘違い
更新が滞ってしまいました。
プレッシャーに感じすぎると、なにより大事にしたい「楽しむ」が疎かになりそうなので自分のペースでしっかりと更新していきますので、引き続き宜しくお願い致します!
さて今回はラインのお話。みなさんラインの説明をする時、なんて言います?
ルアーマンならポンド、フカセ師なら号ですよね?この呼び方に潜む小さな罠をお話しましょう!
材質や比重、特性も様々な【釣り糸】
材質から話すと、大きくみっつの素材がありますね。まずはラインと言えばこの材質。強度とコスパに優れた優等生
ナイロンライン
これはもう皆さんご存知の、釣り師なら誰もが絶対に使った事のあるラインです。このラインはポリアミドを素材にしている事が多いです。
ライン自体の伸縮性も高く、強い引きに対して適度に伸びてくれるので、初心者の方でもバラしたり、竿が伸されてしまう事が少なく、とても扱いやすいラインと言えます。
水と比べてやや比重が高い(重い)といえども気持ち程度のもので、【水に浮きやすい】と割り切って捉えてもらっていいと思います。
また紫外線に弱く、ナイロンラインを巻いたリールを保管する場合はベランダとかに適当に放置はやめておきましょう(笑)箱の中もしくは室内保管がお勧めです。
フロロカーボン
ポリフッ化ビニリデンで作られているラインです。感度が良くアタリが手に伝わり易い特徴があります。また、みなさんもこの特徴はよく知られていると思います。
ずばり、根ズレに強い。ナイロンでは一瞬でブレイクしてしまうような根ズレでも、フロロカーボンは耐えてくれます。ズレってどのくらい?といいますと
「うーわ、ズリズリあたってる;めっちゃガリガリされてる;」
と手元に伝わるくらい根に擦られてもブレイクせずに耐えてくれます。比重はというと、明らか水より重く沈みが早いですね。根ズレに強い、しっかり沈んでくれる、ということからフロロが「ハリス」として需要が高いのは納得いただけるかと思います。
逆に難点を上げるとしたらやはりコレになってくるでしょう。
フロロカーボンは硬いラインなんです。硬いのでラインテンションが弛むとスプール上でもラインが真っ直ぐに戻ろうとする力が強いのでスプールに馴染まないんですよね。
どんどんスプール上でラインが浮いてライントラブルに・・・なんて事もあります。少しクセがあり、扱う際は釣り道具に慣れ、ラインテンションをある程度コントロールできるようになってからの方が無難です。
PEライン
海のルアーフィッシングでのド定番ですね。使用素材は主としてポリエチレンが使用されます。僕も一台、ラパラのPEを巻いてある2000番台のリールがあります。感度はライン界最高峰。つまり全く伸びないって事。
引っ張り強度も大変強く、紫外線に強く、すごくしなやかなラインの為、巻き癖は皆無。また強度が高いので、細いPEラインを使用しても大型に十分対応できるスペックを持っています。つまり遠投性も高くなります。
比重は水と比べてかなり軽く、非常に水面に浮きやすいので、フカセで使う事なんてほぼ無いですね。また、ラインが「しなやか」とも取れるんですが言い換えると、「コシがない」ので穂先がらみ、リール周りでの糸がらみなど、ラインテンションコントロールが身についていない初心者の方は扱いにくいと感じるかもしれません。過剰な糸ふけは大敵なんですね。
そして引っ張り強度は恐ろしく高く、根がかりをしても高切れする事はほとんどありません。が、傷がつくと非常に脆く、毛羽立ってあっさり切れてしまうという一面もあります。またPEラインは光の屈折率の面で、魚からは丸見えとなりますのでリーダーを結んだ方がいいでしょう。そしてこれが一番気になります。ずばり・・・高いんです・・・(笑)
糸に記された単位の意味 ラインを知ってあげよう
アメリカではlb(ポンド)でラインのステータスを示してあげます。日本では昔から号という単位が一般的ですがこの【号】についての認識が人によって異なることが多くあります。
lb(ポンド)は強度を示している
まず前提として*11LB=約450gとされています。
その前提を踏まえた上での話ですが、ポンド表記されてるラインは一般的にポンドテストというものが行われています。ポンドテストとは簡単に説明すると錘を吊り上げて、何ポンドの重さまで耐えられたかをテストします。つまり4lbラインは4lb、
450g×4=1800gまで耐えられる、という意味合いになります。チヌでいうと年無しクラスは2kg近くまで体重が増えますので、ぶら下げたら確実に切れることがわかります。
号が示す意味で勘違いが多い
日本の単位である号、ですがこれは昔から現代に至るまでに意味合いが変わっているという背景があるんです。
ナイロンの様な合成化学繊維の無い時代は絹糸などが使われており、その頃は流通する糸は【5尺(約150cm)】という長さが基準となっていました。ここでの流通段階で重さの要素も関わり、
- 一分の糸とは流通長さ基準5尺で0.375gの糸
- 一厘の糸とは流通長さ基準5尺で37.5mgの糸
- 五毛の糸とは流通長さ基準5尺で18.75mgの糸
というカテゴリわけになるんですね。そうなんです。昔は糸自体の自重、を指して提示していたんです。そして尺貫法からメートル法に変わるとなって一分、一厘、五毛などの単位がが使えなくなって、
- 一分の糸は10号
- 一厘の糸は1号
- 五毛の糸は0.5号
と呼び方に変化が起きました。そしてその時の一厘の釣り糸の直径が0.165mmだったから1号が0.165mmとなり、それぞれに太さの基準が決まっていって現在の太さ基準になっていった、つまり・・・?
そうです!号は糸の自重を示すことから糸の太さを提示する為のものとなりました!
一番多いラインへの勘違い、ラインへの疑問
釣りを長い間楽しんでいる人でもこのように考える人が多いんじゃないでしょうか。
「○号って大体何lb位の強さなんだろう?」
これは表現できないんです。同じlb数でも素材によって太さが変わります。号はラインの太さを示している限り○lb相当、とは言えないんです。4lbラインでもナイロンとPEでは全然太さが違います。
つまり号数に変換したら完全に別号数になるんです。更にメーカーごと、銘柄ごとにも太さと強度とは異なります。
A社のナイロン1.5号で年無しチヌを無難に取り込めたとしても、B社のナイロン1.5号で年無しを難なく取り込める保証はありません。逆も然りですね。号数はあくまで太さ!
これを覚えていれば大丈夫ですね^^
とはいっても号数である程度の強度を予測するしかない
太さだけ分かってもあんまり実釣において有力な情報ではないですよね。
でも号数で表示されている限り号数を元にある程度の強度予測を立てるしかありません。
というわけで、目安としての号数強度を下に残しておきます。画像を保存してご利用ください^^
チヌ釣りで最も使われるナイロン・フロロの早見表です!要望があればPE版もつくります!あなたの釣りライフのお役にたてますように!!
*1:あくまで目安です